「今後フリーターになるかも」。
今年入社した正社員の31%がそう考えていることが、
18日までの財団法人社会経済生産性本部の調査で分かった。
(共同通信)
実は私、何を隠そう昨年の今頃はフリーターをしていた。
その関係で、若いフリーター達と接する機会も多く、
フリーター達の本音を聞く事も多かったのだが、
これほどまでにフリーター志望がいるとは、予想は
ついていたが、正直たまげた(汗。
逆はあっても、今まで正社員がフリーターにあこがれる・・・
なんて事はあまりなかった。
フリーターの対極にあるもの・・・と言えば当然、
経営者に自分の全て(命さえも)を捧げようとする、
正社員になる。
かつて私は、今の正社員の状況を「腐っても鯛」と
表現した事があるが、サビ残・ボー無し・社保無し・有給無し
etcと、なってしまっても正社員は、やはり正社員なのだ。
つまり世帯主の場合、正社員でさえあれば、たとえ現場作業の
激務薄給層であっても、かろうじて低所得者クラスには
入れるわけだから、ぎりぎりのところで普通の生活が
出来る最低ラインには入っているわけだ(汗。
それが、フリーターというのは貧困層だから、
独身でないと、たちまち生活が困窮してしまうのである(汗。
では、人々は低所得に耐えなければならない事が
わかっていながら、何故に今、フリーターなのか?
実は、企業から得られるものは賃金だけではない!
実務を通して、スキルアップが図れる事も、会社勤めの
大きなメリットなのだ。
しかし、それには一つだけネックがあって、同一の業務でも
会社によって、やり方がまちまちであったりすること
なのだが・・・。
まぁ、日本では「井の中の蛙、大海を知らず」、西洋では
「ブロッコリーに住む虫は、ブロッコリーが世界だと思っている」
なんて格言があるが、ず~っと一社のみで勤務していた人間が
転職した場合、その殆どが新たな職場では、使えない輩達だ。
会社によってやり方も違うんだから、ひとつの会社しか
知らなければ、使えないヤシになってしまうのも無理はない。
逆に、複数の職場を経験してきた人間に、例えば、
初めてマクドナルドのオペレーションをやらせても、
いきなり出来たりする。
どうだろう? 一社のみに仕える事は本当に美徳なの
だろうか? ひょっとして人間を腐らせはしないか?
よく面接などで、職歴が多い事を指摘する面接官がいるが、
これは、入社してすぐに辞められると困るからである。
・・・がしかし、最近主流になっている社員の離職率が高い
DQN企業の場合はそうでもない(汗。
職歴の多さを指摘するどころか「これだけ職場を
経験していれば、何だって出来るだろう」という評価の
方が強くなってきている。
今後、国や企業に盲従していくことの危険性を
私は何度も説いてきた。
実はかく言う私も、つい最近までは典型的な企業戦士であり、
企業の繁栄=国家の繁栄だと信じて疑わなかった。
企業の発展の為には自分や、友達・家族、近所付き合いなど
犠牲にしてもかまわないと本気で信じていた。
ほとんど年中無休で、1日平均14時間働いて(働かされて)
いた。
・・・で、今になって冷静に考えてみると、そうしてきた
自分を非常に後悔している。自分の人生の失点だったと
感じている。
なぜなら、今の私の手元には何も残ってないからだ。
つまり、膨大な自分の時間や努力が、全部企業に
もって行かれてしまったことになる。
反対に、そのために費やした犠牲の方は大きく残っている。
友人や家族、近所とも疎遠になり、会社にいたときは
社会の動向を感知する術もマスコミ以外になく、
そのマスコミでさえもが情報操作をしていたとすると、
その間の判断力は麻痺していたことになる。
それらの犠牲と引き替えに、私が得たものは・・・というと、
何一つ得てないのだ。
つまり、一言で言うと「大いなる時間の無駄遣い」。
「ゼニ儲け」だけしか考えていない輩達の餌食になるのは、
なにも内職商法にひっかかった人だけではない!
想像以上に大勢の人間がその餌食になっているのだ。
特に、ここまで世の中が殺伐としてくると「国や企業の
発展の為に生きている」などと従来の綺麗事を言っていると、
連日危険に身を晒していることと同じである。
イスラエルだったか、こういう法律があるそうだ。
「多数決で全員一致は、無効である」
つまり、全員が同じ意見ということは、誰かが統率目的で
圧力を加えているだけで、通常の民主国家ではあり得ない
異常現象なのだ。
対して、この国では全員一致は至上意見である(民主主義国家?)。
「滅私奉公」・・・これが情報操作だと気がつくまでに、
私は相当な時間を費やしてしまった。
もう一度、嘗ての人手不足が深刻化するくらいの
社会にならないと、今の雇用情勢は一方的に企業の
言い分が通ってしまうだろうね。
とはいえ、デフレは最低でも、後30年は続くだろうから、
失業者の数が激減する事はありえないし・・・・・(汗。
・・・相変わらず、会社の求人広告は、詐欺まがいの
怪しいものばかりになってくるだろう(汗。
例えば、求人広告には、高額固定給を提示しておきながら、
いざ入社してみたら、完全歩合給だった・・・みたいな・・・(汗。
このような事は、企業が悪いのではなく、失業者が大勢
あふれている今の社会こそ、悪の根幹なのだ。
つまり、今までのように企業の言われるがままに
雇用されているスタイルの勤め人では、この競争が厳しい
社会を生きていく事が非常に困難になっていくわけだ。
・・・そこで、フリーターなのだが・・・・・?