島耕作の華麗なるモテモテ人生 | Excite エキサイト : ニュース
日本のサラリーマンが、一番輝いていたのは、
バブルの絶頂期。巷では、リゲインのCMソングが
バンバン流れていた頃だった。
ビジネスまぁ~ん♪ビジネスまぁ~ん♪
・・・まぁ、サラリーマンと自称するのが屈辱的
だったのか、呼称をビジネスマンに置き換え、
自らを鼓舞して、激務に耐え続けていた人々。
その頃に登場したのが「課長 島耕作」。
ちなみに、91年には講談社漫画賞を受賞している。
作者は、もちろん弘兼憲史氏。
この人、かつては、松下電産に勤務するサラリーマン
だった。
その頃の松下電産は、すでに終身雇用が崩壊して
リストラが横行していたのか、どうだかは知らないが、
氏はフリー(フリーターじゃないぞ)になる事を夢見て
辞める決心をずっと持っていたらしい。
・・・ンで、ニューヨーク勤務を命じられたのをきっかけに、
辞めてしまうのだが(俺なんか、もったいない話だと思うよ)
シマコーシリーズなんかも、弘兼氏のこの時の
サラリーマン体験が下敷きになっているのだが、
惜しいかな、そこに描かれているのは、古き良き時代の
サラリマン・サクセスストーリーであって、
今の時代の日本企業にはそぐわない内容が、チラホラと
目にするようになってきた。
当然、今は「シマコー」が活躍する時代と違い、
終身雇用制は、ごくごく一部の企業でのみ生き残っているに
すぎない。
また、年功序列にいたっては、影も形も見あたらない。
一社員が、いくら華々しい実績を上げたところで、
会社全体の業績が思わしくない時、または経営(権)者が
法に触れる行為をした時は、わずか一ヶ月分の給料を
余分に与えられただけで、出社出来なくなるのだ(汗
つまり、時代は「社員のモチベーション向上」から、
「労働基準監督署のモチベーション向上」に、
すっかり移り変わっていたのだ。
しかも、企業の正社員の割合が、年々激減をつづけ、
逆に、パート・派遣社員の割合が増え続けている。
シマコーも常務に出世したみたいだけど、
今の日本企業の現状を描ききれるかどうかで、
今後、このシリーズの命運が決まってくると思う。