【転がりさまよう、徘徊者のように】
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当初、圧倒的な国民の支持を得て、君の悪夢は始まった。
自ら、エルビス・プレスリーきどりで、メルマガ・写真集まで
出してたよね。
しかし、初代外務大臣を更迭したときから、君の転落は
すでに始まっていた。
どうだい?君が言う「骨太の改革」は、1つでも成功したかね?
結論として、郵政民営化は不発に終わり、国連常任理事国入りも
絶望的になった。
君が任期中にしたことは、政治的混乱と、不況の更なる加速、
中国との外交不和、そして、テロの標的国家にされてしまった事
だけに終わってしまったね。
どうだ?今の気分は?
どうだ?今の気分は?
自分が帰る党も、派閥もなくなって、まるで
転がりさまよう、名もない徘徊者みたいだぜ( ;´д`))
明日、食べる食費の工面でもしたほうがいいよ。
院卒の君は、エリート・コースに乗ってしまえば、
一生食いっぱぐれがない・・・なんて信じきっていたよね。
終身、高待遇が用意されているはずの人生だった。
戦中・戦後から、軍用車両を作ってきた名門自動車メーカーに
高ポスト・高待遇で迎え入れられた君。
高級料亭で、大口顧客との商談中に、君は、こう言っていた。
「当社は、グループ全体の巨大な資金と膨大な技術力があります」
「うちは、何でも出来るんです。だから何でもやっちゃうんです」
「当社には、バックに世界のメルセデス・ベンツがついているんです」
そのあとで部下に、こう囁いた。
「いよいよ、業界第2位の日産の背中が見えてきた。
俺が動けば、日産を追い抜くことも、けっして夢じゃないぞ。」
・・・その後、度重なる「リコール隠し」が発覚して、そのメーカーは、
赤字転落。君のエリート街道も一瞬にして消え失せた。
どうだ?今の気分は?
どうだ?今の気分は?
毎日の職安通いで、受ける企業に片端から落とされる、
長期失業者になってしまって、院卒学歴のプライドはどうした?
まるで転がりさまよう、名もない徘徊者みたいだぜ( ;´д`))
明日、食べる食費の工面でもしたほうがいいよ。
新卒で、日本最古の放送局に入局した君は、
めきめきと頭角を現し、やがてキー局の局長にまで登り詰めた。
近所からは「地元の名士」などとおだてられ、取引先の民法局の
守衛の前を通るだけで、ペッ!と敬礼されていた。
君がチラッと顔を出すだけで、何処へ行っても取材拒否など
まったく有り得なかった。
ぶ厚い退職金まで約束されていた君は、過去にちょっとした
出来心でやってしまった、ほんの些細な「業務上横領」が見つかった。
マスコミ各社は、こぞって君の不祥事を書き立てた。
その影響で、受信料支払い拒否者の数は、うなぎ登り。
協会存続の危機にまで陥った。
君は、巨額のマンション・ローンの残債と、学齢期の子供4人を
負ったまま、明日からの生活の糧と、退職金を失った。
どうだ?今の気分は?
どうだ?今の気分は?
輝かしい過去の社会的信用は、すっかり地に落ち、再就職先の
企業には、片っ端から門前払いを喰らってしまう。
やむなく、アルバイトで食いつなぎ、自分より若い上司に
怒鳴りつけられる毎日。
まるで転がりさまよう、名もない徘徊者みたいだぜ( ;´д`))
明日、食べる食費の工面でもしたほうがいいよ。
銀行員は超エリートだと、日本中の誰もが信じて疑ってなかった頃。
「いやなら、別にいいだぜ」・・・これが、最大手銀行の金融マンである
君の口癖だった。
次から次へと君の元へ日参する企業経営者達を、君は鼻であしらっていた。
「たとえ、株価が下がったとしても、日本の地価は絶対に下がることは
ないから、本業は大丈夫だろう」・・・世は「地上げ」が社会問題になっている
ちょうどその時期だった。・・・が、これが君の甘い見通しだった。
君は、多額の借金をして株式投資に填ってしまい、結局失敗。
さらに追い打ちをかけるように、信じられない事態が起こってしまった。
なんと、日本の不動産価格が下落してしまったのである。
土地を担保に貸し付けていた日本の銀行は、含み損で、たちまち大きな
不良債権を抱えてしまった。
リストラにて減給されてしまった君は、株式投資の損失分を補填しきれず、
裁判所に自己破産の申し立てをした。
どうだ?今の気分は?
どうだ?今の気分は?
裁判所の待合室で君の隣に座っているのは、まぎれもない、君が
かつて鼻であしらっていた、工場経営者なんだぜ。
ほら、薄汚れた作業服姿のおっさんは、スーツ姿の君を見て
笑いかけている。・・・今や俺と同格だってね。
君がいくらスーツ姿でも、座っている椅子によっては惨めなものだよな。
まるで転がりさまよう、名もない徘徊者みたいだぜ( ;´д`))
明日、食べる食費の工面でもしたほうがいいよ。
(By:矢留蔵@あんたも、他人事じゃねぇぞ)
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